2019/02/02 06:00

肝臓は4分の3を切り取られても、元通りに再生するという、人間の身体の中でも驚異的な能力を持つ唯一の器官です。

また、「沈黙の臓器」と呼ばれ、傷害にはかなり強い臓器です。

しかし、絶えず活性酸素にさらされているので、つねに細胞が傷害されている可能性があります。


人は酸素を利用してミトコンドリア内で電子のやり取り(酸化還元)を行ってエネルギーを生成しますが、この時に様々な活性酸素が発生します。

ですから、生活で消費するエネルギーが多ければ多いほど、活性酸素の生成も多くなります。


つまり、動物は活発に活動すれば活動するほど、活性酸素の攻撃を受けることとなり、「酸素の消費量が寿命を決定する」とさえいえます。


肝臓にある1個の肝細胞には500~2500個ものミトコンドリアが存在し、これは他の細胞と比べてはるかに多くなっています。

これは、肝臓が大量の血液を介していかに数多くの化学処理をおこなっているかを示したものです。

つまり、ミトコンドリアが作る大量のエネルギーの生産がおこなわれ、その過程で活性酸素が大量に発生されるのです。

そして、肝臓活性酸素により傷害されると、脂肪肝肝炎肝硬変、さらに肝臓がんにつながります。